たまには一人で東京へ

「ひとり旅」というほどでもないけど、ハナレグミ のライブを観るため、一人で東京へ行った。初日はHorn Night、二日目はStrings Night。せっかくなので両方参加した。
東京は、3年前息子の受験に付き添って以来。一人で日中をどう過ごそうか、何も決めずに行き当たりばったりの2泊3日の旅だった。

それでも信じる、乗換えアプリ

慣れない都会でいちばん心配なのが移動。というのも前回の受験時に利用した乗換え案内アプリがイマイチ信用できなかったからだ。「乗換え駅」と表示された駅で乗り換えようとしたら、それまで乗っていた電車がいつのまにか乗換え後の電車になっていたので結局乗り換えなくてもよかったり(ややこし〜!)、乗り換えるために地上に出て、軽く1駅2駅分歩かされたあげく、再び地下の駅に潜り込んで乗り換えたり。(これを乗換えというのか?)
JRのシンプルな路線しか知らない私にはこれが恐怖だった。
そのときは息子の指示に従いながらどうにか移動できていた。

しかし!
今回はひとりだ。頼りはそのアプリしかない。岡山桃太郎空港で桃ジュースを飲みながら、第一の関門である羽田空港からホテルまでの行き方を調べた。京急の快速っぽいやつに乗って新橋で東京メトロ銀座線に乗り換えれば、一度だけの乗り換えで済む。よし、これにしよう。

蛇口から桃ジュースが!思わぬサービスにほっこり

切符が買えない!いきなりの挫折

「な、ない。”外苑前”がない・・・」
羽田空港国内線ターミナルの京急切符売り場。料金が表示された路線図に目的駅の「外苑前」がない。早くも心が折れた。交通系ICカードを持っていない(そもそもほぼ電車に乗らない)私は、「切符を買う」という行為そのものが、もうダサいのではないかと、実はビクビクしていた。路線が網の目のように張り巡らされていない地方都市では、どこへ行くにも車を使う。京都くらいなら車で、頑張れば信州へだって車で行く。家からわずか数メートルのゴミ集積場にだって車なのだ!(さすがに止めたけど)

しかし心折れている場合ではない。目的の電車に乗り遅れるではないか!(乗り損ねても次の便はすぐあるけども)この歳になって恥ずかしいけど、改札の駅員さんに教えてもらおう。
「あのぉ、外苑前まで行くには・・・」と新橋経由であることを伝え、「都営線」のボタンを押してとりあえず新橋まで買えばいいことを教えてもらった。

午後3時少し前、無事到着。遅めのランチは、スタッフ全員モデルのような外国人のいる南青山のおしゃれなカフェに入った。
手持ち無沙汰から、とりあえず店をインスタにアップした。自動的に店の名前が表示されていたので、お店の方から「Merci Beaucoup メルシーボク〜。またのご来店お待ちしております」とコメントされた。恥ずかしっ!!

ここでスマホの充電しておくべきだった・・・

カフェから2分くらいのところにあるホテルに、15分ほどかけて( つまりは迷いながら)たどり着き、次の作戦を練った。(大袈裟な)

スマホの画面が真っ黒に。
そして私も目の前が真っ黒に。

ホテルからライブ会場であるNHKホールまで、Yahoo mapだと歩いて11分、Google mapは33分。この差は何?と思ったが、楽な方を選んで生きてきた私は、迷わず11分の方を信じた。33分だとしても、早く歩けば11分くらいになるのかなと思いながら、二つのマップを交互に見比べて歩き始めた。最初の10分くらいはマップの方向が分からず、反対に進んだり同じところをウロウロ徘徊したり、体力とスマホのバッテリーを無駄に消耗していた。

マップの見方がやっと分かりかけてきた矢先、スマホが真っ黒になった。充電切れ。
私の目の前も真っ黒になった。インスタとか、開きっぱなしで見続けたマップのせいで、使用時間が長くなっていた。ほんでもって、バッテリーマークが小さすぎて、老眼の私には赤色の警告が見えていなかった。(にしても、いきなり消える?)

ここはどこ? 状態の中、冷静に考えてみた。
「そもそもどうしてこのホテルを選んだか」
電車を挫折したとき(想定済み)、「歩いても行ける&タクシーでも嫌がられない程度の近い距離」だからじゃないか。
Hey!! Taxi!! 心で叫びながら右手を高らかにあげた。
5分ほどで無事到着。ほっ。

ひとり率高めなハナレグミ のライブ

素晴らしすぎるライブが終わった。

さて、帰りはどうしよう。スマホは真っ黒なまま。
人の流れに身を任せていれば渋谷駅に着くのではないかと勝手に思いながら10分ほど歩いた。人の流れはいつの間にかバラバラになり、またしても途方に暮れた。そういえばさっきのライブでも「そして僕は途方に暮れる」を歌っていた。もうこのフレーズが頭から離れなくなっていた。

もう無駄な体力を使う気力もない。お腹も空いてきた。Hey Taxi!! 右手を高らかに上げた。
「〇〇ステイ青山プレミア」。
たったこれだけのホテル名が言えなかった。
「〇〇ステイ」を「〇〇ホテル」と言い間違え、「プレミア」を「プレミアム」と噛んでしまった。運転手さんにクスッと笑われたような気がしてすっかり気が滅入ってしまった私は、ホテルに帰ってすぐ寝た。

2日目からそこそこ東京に慣れる

2日目のライブは16時30分には開場する。午前中ウダウダして、昼前に渋谷スクランブルスクエアへ。そして入場料の2000円を払い、屋外展望空間SKY STAGEへとお上りさんコースまっしぐら。「あのこんもりとした緑が代々木公園か明治神宮だから、その手前を目指して歩こう」と、ここへ来てもなお、NHKホールへと歩く目印のチェックに余念が無かった。

目標はあのこんもりとした森の手前・・

なんとなく歩いて行けそうな自信が持てたところで、入場料分は楽しませてもらおうと、クラウドハンモックにドサッとしてみた。この写真をLINEで子どもたちに送ったら「母さん、誰と一緒なん?」と二人から同じ質問が来た。
そこが気になるんかい!と思いながら、普段ひと様にお願いしてまでこんな写真を撮るなんて絶対しない母の性格をよく知っているわ、とちょっと感心した。

誰も知らないところだと何でもできる!

そしてこの日は銀座線と千代田線をちょこちょこ乗り継いでホテルまで帰り、夜9時まで無料のビールを浴びるほど飲んで寝た。

3日目には東京に住みたいと思うようになる

最終日は日曜日。さて今日は何しよう。ぼんやり考えながら、いつものようにテレビで日曜美術館を観ていた。「ソウル・ライター展」が渋谷bunkamuraで開催されていることを知る。渋谷‼︎ 近いがな! 14:30くらいの飛行機までちょ〜どええ時間つぶしになる!とウキウキして支度をした。十分に充電したスマホを片手に、(それでもまた道に迷ったけど)道玄坂の会場へ向かった。

素敵!!!

 
帰って息子に「ひとりでも意外に楽しかったわ」というと、「東京はひとりに優しいところじゃからな」と言われた。何目線なん!と言いながら、内心うまいこというなとミョーに納得してしまった。

東京一人旅(行動範囲はせいぜい東京メトロ2〜3駅以内だけども)。スマホの充電と地図の見方をマスターすることが一人旅の課題だと悟った57歳の冬。

ソウル・ライター風な写真を撮ってみたくなる

(終わり)


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ABOUTこの記事をかいた人

岡山在住。 子育てに区切りがつき、好きなことを仕事にしようと長年勤めた会社を辞めてはや3年。 編集・ライター講座に通いフリーライターを目指してみたものの、未だバイト生活、右往左往の日々が続いています。 そんな毎日の中から見つけた、はかなくも楽しく切ない日々のあわを書き留めています。